アルペンスキーとは?種目・ルールと2026-27シーズンの大会日程・結果

ALPINE SKIING

アルペンスキー

2026年 冬季五輪の競技

アルペンスキー(英語:Alpine skiing)は、スキー・スノーボードに分類される冬の競技です。主な種目は滑降(DH)、スーパーG(SG)、大回転(GS)、回転(SL)、複合、チーム複合、パラレル。試合の形式は個人、団体・混合団体(大会別)があります。

個人複合、チーム複合、パラレル団体は別形式。併記した全形式が2026五輪にあるわけではない。

アルペンスキーはどんな競技か

アルペンスキーは、雪山の斜面に立てた旗門(きもん)を順に通りながら滑り降り、ゴールまでのタイムを競う競技です。名前の「アルペン」は、ヨーロッパのアルプス地方のことです。アルプスの山で生まれたスキーの滑り方が、そのまま競技になりました。

ルールはとても分かりやすいです。いちばん速くゴールした人が勝ちです。採点はありません。ただし、旗門を1本でも通らなかったら、その時点で失格になります。速さと正確さを、両方求められる競技です。

冬季五輪では、1936年のガルミッシュ・パルテンキルヘン大会で初めて行われました。このときは滑降と回転を合わせた「複合」だけでした。その後、種目がふえて、いまの形になりました。

日本にとっても思い出の深い競技です。1956年のコルティナダンペッツォ五輪で、猪谷千春さんが男子回転で銀メダルを取りました。これは日本が冬季五輪で初めて取ったメダルです。2026年のミラノ・コルティナ五輪では、その同じコルティナで女子のアルペン種目が行われました。

種目とルールのくわしい説明

種目は、大きく2つのグループに分かれます。スピードを競う「スピード系」と、細かいターンの技術を競う「技術系」です。

種目 グループ 特徴
滑降 スピード系 いちばん長く、いちばん速い種目。旗門の間が広く、大きなジャンプもある。1本勝負。
スーパー大回転 スピード系 滑降より旗門が多く、ターンもふえる。下見はできるが、練習で滑ることはできない。1本勝負。
大回転 技術系 中くらいの大きさのターンを続ける。2本滑って合計タイムで決める。
回転 技術系 旗門の間がせまく、小さなターンを素早く続ける。2本の合計タイムで決める。
チーム複合 両方 同じ国の2人で組み、1人が滑降、もう1人が回転を滑る。2人のタイムの合計で競う。
パラレル 技術系 2人が横に並んだ2つのコースを同時に滑り、勝ち抜きで戦う。

2026年の五輪では、男女それぞれ5種目、合わせて10種目が行われました。滑降、スーパー大回転、大回転、回転、そしてチーム複合です。チーム複合は、この大会で初めて五輪に入った種目です。

大回転と回転は、1本目の上位30人が2本目に進みます。2本目は、1本目の順位が下の人から先に滑るのがふつうです。そのため、2本目の最後に1本目のトップが滑る形になり、最後まで目がはなせません。

順位とタイムの決まり方

タイムは100分の1秒まで計ります。トップ争いでは、0.01秒の差で順位が分かれることもよくあります。同じタイムなら、同じ順位になります。

次のような場合は、記録が残りません。

  • 旗門を通らなかった(旗門不通過)
  • 転んだり、コースを外れたりしてゴールしなかった(途中棄権)
  • スタートの決まりなどに違反した(失格)

ワールドカップでは、1位に100点、2位に80点、3位に60点というように、30位までにポイントが与えられます。シーズン全体のポイントを足して、総合優勝や種目別の優勝が決まります。優勝者には、クリスタルのトロフィー(クリスタルグローブ)が贈られます。

見どころ・観戦のポイント

スピード系は「速さ」と「こわさ」との戦い

滑降では、選手は時速100キロを大きく超えるスピードで滑ります。ジャンプで数十メートル飛ぶ場面もあります。体をできるだけ小さく丸めて、空気の抵抗をへらす姿勢に注目してください。

技術系は「ターンのなめらかさ」

回転では、選手は旗門のポールを体で倒しながら進みます。スキーの板がずれずに、雪にきれいな線をかいているほど、速いターンです。ゆっくり見えるのに速い選手は、むだな動きが少ない選手です。

中間計時を見る

コースの途中には、タイムを計る場所がいくつかあります。テレビの画面では、トップとの差が緑(速い)や赤(おそい)で表示されることが多いです。途中で負けていても、後半で取り返す選手もいます。

2本目の大逆転

大回転と回転は、2本目で順位が大きく入れかわることがあります。1本目のトップが、2本目で旗門を外して消えることもあります。最後の1人がゴールするまで、勝負は分かりません。

用具とコース・会場

板の長さや形は、種目ごとにちがいます。滑降の板は長く、まっすぐ速く進みやすい作りです。回転の板は短く、小さく曲がりやすい作りです。ヘルメットの着用は決まりになっています。回転では、ポールから身を守るために、すねや手にプロテクターを付けます。

コースは、ふつうのスキー場の斜面よりもずっと固く仕上げます。水をまいて凍らせることもあります。固い雪のほうが、多くの選手が滑ってもコースが荒れにくいからです。

2026年の五輪では、男子はボルミオ、女子はコルティナダンペッツォの山で行われました。日本では、1998年の長野五輪で白馬村の八方尾根と、山ノ内町の志賀高原が会場になりました。

日本の主な選手と最近の成績

日本は、技術系の回転を中心に選手を育ててきました。2006年のトリノ五輪では、皆川賢太郎さんが男子回転で4位に入りました。メダルまで、あと少しでした。

いまの代表では、男子回転の相原史郎選手(小泉)が注目されています。札幌市の出身です。2022年にワールドカップに初めて出ました。左ひざの大けがを2回乗りこえて、2026年に初めての五輪に出ました。

2026年ミラノ・コルティナ五輪の結果

日本選手

男子回転の相原史郎選手は20位でした。女子回転には安藤麻選手が出ましたが、完走できませんでした。

おもな優勝者

種目 金メダル
男子滑降 フランヨ・フォンアルメン(スイス)
男子スーパー大回転 フランヨ・フォンアルメン(スイス)
男子大回転 ルカス・ピニェイロブローテン(ブラジル)
男子回転 ロイク・メイヤール(スイス)
男子チーム複合 スイス(フォンアルメンほか)
女子滑降 ブリージー・ジョンソン(米国)
女子スーパー大回転 フェデリカ・ブリニョネ(イタリア)
女子大回転 フェデリカ・ブリニョネ(イタリア)
女子回転 ミカエラ・シフリン(米国)
女子チーム複合 オーストリア

男子では、スイスのフォンアルメン選手が滑降、スーパー大回転、チーム複合で金メダル3個を取りました。同じ大会で滑降とスーパー大回転の両方を勝った男子は、五輪で初めてと報じられました。

男子大回転では、ブラジルのピニェイロブローテン選手が優勝しました。ブラジルにとって冬季五輪で初めてのメダルで、南米の選手としても初めての冬季五輪の金メダルです。2位はスイスのマルコ・オーデルマット選手でした。

女子では、地元イタリアのブリニョネ選手がスーパー大回転と大回転の2冠です。けがが治りきらない中での出場でした。女子回転では、米国のシフリン選手が2大会ぶり3個目の金メダルを取りました。

2026-27シーズンの見どころ

ワールドカップは、2026年10月下旬にオーストリアのゼルデンで開幕します。そこから冬のあいだ、ヨーロッパと北米を回ります。最終戦は2027年3月、米国のサンバレーの予定です。

シーズンの一番の山場は、スイスのクランモンタナで開かれる世界選手権です。国際スキー・スノーボード連盟(FIS)の発表では、2027年2月1日から14日までの予定です。五輪で活躍したスイスの選手たちが、地元でどんな滑りを見せるかに注目が集まります。

よくある質問

Q. 回転と大回転は、何がちがうのですか。
A. 旗門と旗門の間の広さがちがいます。回転はせまく、小さなターンを速く続けます。大回転は広く、大きなターンになります。どちらも2本の合計タイムで順位を決めます。

Q. 滑降はどれくらい速いのですか。
A. 時速100キロを大きく超えます。コースによっては、時速130キロ前後に達する場面もあります。

Q. 旗門を1本外したら、タイムに罰が加わるのですか。
A. いいえ。罰のタイムではなく、その場で記録なしになります。登り返して通り直せば続けられますが、大きくタイムを失います。

Q. 日本人がメダルを取ったことはありますか。
A. 五輪では、1956年のコルティナダンペッツォ大会で猪谷千春さんが男子回転の銀メダルを取りました。これが日本のアルペンスキーで唯一の五輪メダルです。

解説の出典

アルペンスキーのこれからの大会

日程(現地) 大会 開催地 案内
10月24日(土)〜25日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男女
ゼルデン(オーストリア) 公式の案内
11月14日(土)〜15日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男女
レヴィ(フィンランド) 公式の案内
11月21日(土)〜22日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男女
グルグル(オーストリア) 公式の案内
11月28日(土)〜29日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
女子
キリントン(米国) 公式の案内
11月28日(土)〜29日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
コッパーマウンテン(コロラド州)(米国) 公式の案内
12月1日(火)〜6日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
ビーバークリーク(米国) 公式の案内
12月5日(土)〜6日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
女子
トランブラン(カナダ) 公式の案内
12月9日(水)〜13日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
女子
ビーバークリーク(米国) 公式の案内
12月12日(土)〜13日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
バルディゼール(フランス) 公式の案内
12月15日(火)〜19日(土) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
バルガルデーナ(グレーデン・南チロル)(イタリア) 公式の案内
12月18日(金)〜20日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ
女子
サンモリッツ(スイス) 公式の案内
12月20日(日)〜21日(月) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
アルタバディア(イタリア) 公式の案内
12月22日(火) FIS アルペンスキー ワールドカップ
女子
クーシュベル(フランス) 公式の案内
12月23日(水) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
マドンナ・ディ・カンピーリオ(イタリア) 公式の案内
12月26日(土)〜29日(火) FIS アルペンスキー ワールドカップ
男子
ボルミオ(イタリア) 公式の案内

ほかの大会も日程の一覧で見る(全38件)

アルペンスキーの最近の結果

日付(現地) 大会 上位(表彰台) 出典
3月25日(水) FIS アルペンスキー ワールドカップ 女子 大回転 1位 バレリー・グルニエ(カナダ)
2位 ミナフュルスト・ホルトマン(ノルウェー)
3位 ユリア・シャイプ(オーストリア)
公式結果
3月25日(水) FIS アルペンスキー ワールドカップ 男子 回転 1位 ティモン・ハウガン(ノルウェー)
2位 ロイック・メヤール(スイス)
3位 エドゥアルド・ハルベリ(フィンランド)
公式結果
3月24日(火) FIS アルペンスキー ワールドカップ 男子 大回転 1位 ルーカス・ピニェイロブローテン(ブラジル)
2位 ロイック・メヤール(スイス)
3位 アトレリー・マグラス(ノルウェー)
公式結果
3月24日(火) FIS アルペンスキー ワールドカップ 女子 回転 1位 ミカエラ・シフリン(米国)
2位 ウェンディ・ホルデナー(スイス)
3位 エマ・アイヒャー(ドイツ)
公式結果
3月22日(日) FIS アルペンスキー ワールドカップ 女子 スーパーG 1位 ソフィア・ゴッジャ(イタリア)
2位 コリーネ・ズーター(スイス)
3位 キラ・ワイドルウィンケルマン(ドイツ)
公式結果

スキー・スノーボードのほかの競技

クロスカントリースキー・スキージャンプ・ノルディック複合・フリースタイルスキー/フリースキー・スノーボード・山岳スキー(スキーモ)・テレマークスキー・スピードスキー・フリーライド(スキー・スノーボード)・スキー技術選・基礎スキー競技・スキーボブ・スノースクート・パラアルペンスキー・パラクロスカントリースキー・パラスノーボード・スノースケート・スノーモト・モノスキー(一般・立位)・スノーボード技術選・スキーバイク(協会別の形式)・スコール/スクワル

スキー・スノーボードの競技をまとめて見る

出典

競技の情報の確認日:2026-10-16・大会の情報の確認日:2026-10-17。日程は開催地の日付です。変更があるため、出かける前・見る前に公式の案内をご確認ください。

タイトルとURLをコピーしました