2026年 冬季五輪の競技
カーリング(英語:Curling)(別の呼び方:スティックカーリング・視覚障害者カーリング・blind curling)は、氷上球技・カーリングに分類される冬の競技です。主な種目は男子4人制、女子4人制、混合4人制、混合ダブルス、スティック・カーリング(国内特則)、視覚障害者カーリング(国内特則)。試合の形式はチーム戦、ダブルス、シニア・ジュニア等は参加区分があります。
車いすはPA06。スティック・カーリング等の地域形式は大会規程確認後に子項目追加。
どんな競技か
カーリングは、氷の上で重さ約20kgの石(ストーン)を滑らせ、円の形の的「ハウス」の中心にどれだけ近づけられるかを競う競技です。16世紀ごろのスコットランドで、凍った湖や池で遊ばれていたのが始まりとされています。
五輪では、1924年の第1回冬季大会(シャモニー)で男子の試合が行われました。その後しばらく正式種目から外れ、1998年の長野大会から男女の正式種目になりました。男女1人ずつで組む混合ダブルスは、2018年の平昌大会から加わりました。国際的な大会は、世界カーリング連盟が開いています。
基本のルール(4人制)
- 試合の流れ:4人のチームが、1人2投ずつ、両チームで合わせて16投を交互に投げます。16投を投げ終えると1つの「エンド」が終わります。五輪や世界選手権では、10エンドで戦います。
- 点数の数え方:1つのエンドで点が入るのは、片方のチームだけです。ハウスの中心にいちばん近い石を持つチームが、相手のいちばん近い石よりも内側にある自分の石の数だけ点を取ります。
- 後攻(ハンマー)が有利:そのエンドの最後の1投を投げられるチームが有利です。点を取ったチームは次のエンドで先攻になります。
- スチール:先攻のチームが点を取ることを「スチール」と呼びます。大きな流れを変えるプレーです。
- ガードを守るルール:各エンドの最初の5投までは、ハウスの手前に置かれた相手の石(ガード)をはじき出してはいけません。これにより、石がたくさん残る攻め合いが生まれます。
- 延長と終わり方:10エンドで同点なら延長のエンドを行います。勝ち目がないと判断したチームは、握手をして途中で試合を終えることもあります。
混合ダブルスは、男女2人で8エンドを戦います。1エンドに投げる石は1チーム5個で、始める前に石を決まった場所に1個ずつ置いておくのが4人制との違いです。
4人の役割
| ポジション | 投げる順番 | おもな役割 |
|---|---|---|
| リード | 1番目 | 最初の2投で、ガードやハウスの中に石を置き、エンドの形を作る。 |
| セカンド | 2番目 | 相手の石をはじき出すショットが多い。スイープ(掃く)でも力を出す。 |
| サード(バイス) | 3番目 | スキップが投げるときに、ハウスで指示を出す。作戦の相談役。 |
| スキップ | 4番目 | チームの司令塔。作戦を決め、最後の大事な2投を投げることが多い。 |
見どころ・観戦のポイント
- 作戦の読み合い:点を取りに行くか、守るか。何エンドも先を考えて石を置くので、「氷上のチェス」とも呼ばれます。
- スイープ:ブラシで氷を掃くと、石がよく進み、曲がりも少なくなります。声をかけ合いながら掃く強さを変える様子に注目しましょう。
- ショットの種類:ねらった場所に止める「ドロー」、相手の石をはじく「テイクアウト」、手前に置く「ガード」などがあります。
- 最後の1投:後攻のスキップの最後の1投で、エンドの点数が大きく変わります。2点以上入ると試合の流れが一気に傾きます。
日本のカーリングの歩み
日本は、開催国だった1998年の長野大会で、男女とも五輪に初めて出場しました。その後、女子は「チーム青森」や北海道銀行などが五輪に出ています。
大きな転機になったのは、北海道北見市常呂町を本拠地とする「ロコ・ソラーレ」です。2010年に本橋麻里さんが作ったチームで、2018年の平昌大会の3位決定戦でイギリスを破り、日本のカーリングで初めての五輪メダル(銅)を取りました。2022年の北京大会では決勝に進み、銀メダルを取りました。
2026年ミラノ・コルティナ五輪の結果
会場は、1956年の冬季五輪でも使われたコルティナ・ダンペッツォのオリンピック・スタジアムでした。日本からは女子の4人制だけが出場しました。
日本代表になったのは、札幌市を本拠地とする「フォルティウス」(吉村紗也香、小野寺佳歩、小谷優奈、近江谷杏菜、小林未奈)です。2025年9月に北海道稚内市であった日本代表決定戦で、ロコ・ソラーレとSC軽井沢クラブをおさえて代表になりました。そして12月にカナダのケロウナで行われた最終予選を勝ち抜き、五輪の切符を手にしました。
五輪の1次リーグは、10チームの総当たりです。フォルティウスはスイスと中国に勝ちましたが、2勝7敗の8位で、上位4チームによる準決勝には進めませんでした。最終戦の中国戦では、7-6で迎えた第10エンドに先攻で2点をスチールし、9-6で勝って大会を終えました。
| 種目 | 金 | 銀 | 銅 |
|---|---|---|---|
| 女子 | スウェーデン | スイス | カナダ |
| 男子 | カナダ | イギリス | スイス |
| 混合ダブルス | スウェーデン | 米国 | イタリア |
日本のおもなチームと最近の成績
ロコ・ソラーレ(北海道北見市):藤澤五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花の4人が中心のチームです。2026年3月にカナダのカルガリーで開かれた女子世界選手権に、3年ぶりに日本代表として出場しました。1次リーグでは優勝したスイスや3位のスウェーデンにも勝ち、4位に入りました。また、この世界選手権の代表に選ばれたことで、2030年フランス・アルプス五輪に向けた日本代表決定戦に出る資格を、いち早く手にしたと報じられています。
フォルティウス(北海道札幌市):ミラノ・コルティナ五輪の日本代表。スキップは吉村紗也香選手です。
SC軽井沢クラブ(長野県軽井沢町):2026年の日本選手権で、男子と女子の両方が優勝しました。
2026年の日本カーリング選手権は、6月7日から14日まで横浜市の横浜BUNTAIで開かれました。結果は次のとおりです。
| 順位 | 男子 | 女子 |
|---|---|---|
| 優勝 | SC軽井沢クラブ | SC軽井沢クラブ |
| 2位 | LOCOSOLARE(ロコ・ソラーレの男子チーム) | 北海道銀行 |
| 3位 | SC軽井沢クラブJr. | フォルティウス |
2026-27シーズンの見どころ
今季の世界選手権は、2027年1月の混合ダブルス(フィンランド・ロホヤ)から始まり、3月に女子、3月末から4月に男子(カナダ・セントジョン)が続きます。日本の代表がどのチームになり、どこまで勝ち進めるかが注目です。
また、今季は2030年のフランス・アルプス五輪に向けた4年間の最初のシーズンです。ロコ・ソラーレ、フォルティウス、SC軽井沢クラブ、北海道銀行など、女子は力の近いチームが多く、国内の大会から激しい争いになりそうです。男子も、日本選手権を制したSC軽井沢クラブや、ロコ・ソラーレの男子チームが力をつけています。
国内のおもな会場
- アドヴィックス常呂カーリングホール(北海道北見市):ロコ・ソラーレの地元、常呂町にある専用のカーリング場。
- どうぎんカーリングスタジアム(北海道札幌市):札幌にある通年型のカーリング場。
- 軽井沢アイスパーク(長野県軽井沢町):国際大会も開かれる、軽井沢のカーリング場。
こうした会場の多くでは、初めての人向けの体験会も開かれています。
よくある質問
Q. なぜ氷を掃くのですか?
A. 掃くと氷の表面がわずかにとけて、石がよく滑るようになります。石を遠くまで進めたり、曲がりを少なくしたりするために掃きます。
Q. 1試合はどれくらいかかりますか?
A. 4人制の10エンドの試合は、2時間半から3時間ほどかかります。混合ダブルスの8エンドは、それより短くなります。
Q. 日本の五輪のメダルは?
A. ロコ・ソラーレが取った、2018年平昌大会の銅メダルと、2022年北京大会の銀メダルの2個です。どちらも女子です。
Q. 「もぐもぐタイム」とは?
A. 試合の途中の休憩時間に、選手が軽い食べ物をとる様子のことです。2018年の平昌大会で日本の女子チームの様子が話題になり、広く知られるようになりました。
解説の出典
- Curling at the 2026 Winter Olympics(Wikipedia英語版・公式結果の一覧)
- Japan at the 2026 Winter Olympics(Wikipedia英語版)
- ミラノ五輪 カーリング・日本女子フォルティウス、最終戦を勝利で飾る 中国に9-6(北海道新聞)
- フォルティウスが代表に カーリング五輪最終予選決定戦 最終戦でSC軽井沢下す(北海道新聞)
- 日本女子のフォルティウス、6勝1敗の1次リーグ2位でPOへ 五輪最終予選(北海道新聞)
- ロコ・ソラーレが3年ぶり世界選手権代表に決定(デイリースポーツ)
- ロコ・ソラーレの女子世界選手権2026(Sportiva)
- 日本カーリング選手権 横浜2026 結果(JA全農のお知らせ・共同通信PRワイヤー)
カーリングのこれからの大会
| 日程(現地) | 大会 | 開催地 | 案内 |
|---|---|---|---|
| 10月27日(火)〜11月1日(日) | 欧州カーリング選手権2026 男女 |
オストラバ(チェコ) | 公式の案内 |
| 11月8日(日)〜13日(金) | 世界選手権予選(男子)2026 | アバディーン(スコットランド) | 公式の案内 |
| 11月21日(土)〜26日(木) | 世界選手権予選(女子)2026 | エステルスンド(スウェーデン) | 公式の案内 |
| 1月4日(月)〜10日(日) | 世界ミックスダブルスカーリング選手権2027 混合 |
ロホヤ(フィンランド) | 公式の案内 |
| 3月13日(土)〜21日(日) | 世界女子カーリング選手権2027 | 開催地未発表 | 公式の案内 |
| 3月26日(金)〜4月4日(日) | 世界男子カーリング選手権2027 | セントジョン(カナダ) | 公式の案内 |
| 4月3日(土)〜10日(土) | 世界ミックスカーリング選手権 混合 |
ペンティクトン(カナダ) | 公式の案内 |
カーリングの最近の結果
| 日付(現地) | 大会 | 上位(表彰台) | 出典 |
|---|---|---|---|
| 10月2日(金)〜8日(木) | 世界ミックスダブルス選手権 予選大会 | 1位 米国 2位 ラトビア 3位 フランス |
公式結果 |
| 4月25日(土)〜5月2日(土) | 世界ミックスダブルスカーリング選手権2026 | 1位 オーストラリア 2位 スウェーデン 3位 カナダ |
公式結果 |
| 3月27日(金)〜4月4日(土) | 世界男子カーリング選手権2026 | 1位 スウェーデン 2位 カナダ 3位 スコットランド |
公式結果 |
| 3月14日(土)〜22日(日) | 世界女子カーリング選手権2026 | 1位 スイス 2位 カナダ 3位 スウェーデン |
公式結果 |
氷上球技・カーリングのほかの競技
アイスホッケー・バンディ・リンクボール・リンゲット・ブルームボール・アイスストック・パラアイスホッケー・車いすカーリング・ブラインドアイスホッケー・立位・切断者アイスホッケー・スペシャルホッケー
出典
競技の情報の確認日:2026-10-16・大会の情報の確認日:2026-10-17。日程は開催地の日付です。変更があるため、出かける前・見る前に公式の案内をご確認ください。