バイアスロンとは?種目・ルールと2026-27シーズンの大会日程・結果

BIATHLON

バイアスロン

2026年 冬季五輪の競技

バイアスロン(英語:Biathlon)は、複合・持久系に分類される冬の競技です。主な種目はインディビジュアル、ショートインディビジュアル、スプリント、パシュート、マススタート、リレー、混合リレー、シングル混合リレー。試合の形式はスーパー・スプリント等の大会別形式があります。

夏季バイアスロンは関連区分。パラはPA03。全形式が五輪採用とはしない。

バイアスロンはどんな競技か

バイアスロンは、クロスカントリースキーとライフル射撃を組み合わせた競技です。スキーで雪のコースを走り、途中の射撃場で的をねらって撃ち、また走り出します。走って心臓がどきどきしている状態で、息を整えて正確に撃たなければなりません。体力と集中力の両方が試される、冬の競技の中でも独特な種目です。

もとになったのは、北欧の人々が冬にスキーで移動しながら狩りをしてきた技術と、軍隊のスキー訓練です。1924年の第1回冬季五輪(シャモニー)では、似た形の「ミリタリーパトロール」が行われました。いまの形のバイアスロンが五輪の正式競技になったのは、1960年のスコーバレー大会です。女子は1992年のアルベールビル大会から行われています。世界の大会は、1993年に生まれた国際バイアスロン連合(IBU)がまとめています。

射撃のルール

  • 的までの距離: 50メートルです。1回の射撃で5発を撃ち、5つの的をねらいます。
  • 撃つ姿勢: 腹ばいで撃つ「伏射(ふくしゃ)」と、立って撃つ「立射(りっしゃ)」があります。
  • 的の大きさ: 当たりになる範囲は、伏射が直径45ミリ、立射が直径115ミリです。立射のほうが広いのですが、体がぶれやすいぶん難しくなります。
  • 銃: 小さな弾(22口径)を使うライフルで、重さは3.5キロ以上と決まっています。選手はこの銃を背負ったまま滑ります。
  • 外したとき: 多くの種目では、1発外すごとに1周150メートルの「ペナルティループ」を走ります。1周で20秒以上かかることが多く、大きな痛手です。インディビジュアルだけは、走る代わりに1発につき1分がタイムに足されます。
  • リレーの予備弾: リレーでは、5発で全部当たらなかったときに、手で込める予備の弾を3発まで使えます。それでも残った的の数だけペナルティループを走ります。

種目のちがい

種目 距離(男子/女子) 射撃 特徴
インディビジュアル 20キロ/15キロ 4回(伏・立・伏・立) いちばん長い種目。外すと1発1分の加算
ショートインディビジュアル 15キロ/12.5キロ 4回 インディビジュアルの短い版。加算は1発45秒
スプリント 10キロ/7.5キロ 2回(伏・立) 30秒ごとに1人ずつスタート
パシュート 12.5キロ/10キロ 4回(伏・伏・立・立) スプリントのタイム差のままスタートする追いかけ戦
マススタート 15キロ/12.5キロ 4回(伏・伏・立・立) 上位選手が一斉にスタート
リレー 1人7.5キロ/6キロ×4人 1人2回 4人でつなぐ国別対抗
混合リレー 男女2人ずつ 1人2回 2014年から五輪種目
シングル混合リレー 男女1人ずつ 交互に何度も 短いコースを男女が交代しながら走る。ペナルティは75メートル

初めて見る人のための観戦ポイント

  • 射撃場に入る瞬間: 選手は息を切らせて射撃場に入ってきます。少しスピードを落として呼吸を整える選手もいれば、すぐ撃ち始める選手もいます。ここに選手ごとの作戦が出ます。
  • 的の色が変わる: 当たると黒い的が白く変わるので、テレビでも当たり外れがひと目で分かります。
  • 立射は荒れやすい: 最後の立射は、疲れと緊張で外す選手が増えます。トップを走っていた選手が、最後の射撃で順位を落とすことも珍しくありません。
  • 風を読む: 射撃場の旗の揺れを見ると、風の強さが分かります。風が強い日は、思わぬ大逆転が起きます。
  • 一斉スタートの種目は分かりやすい: パシュートやマススタートは、先にゴールした人がそのまま勝者です。初めて見る人にはこの2種目がおすすめです。

用具と会場

スキーの走り方は自由ですが、ほとんどの選手は、スケートのように板を斜めに蹴り出す「スケーティング」で走ります。銃は背中に背負うための専用の金具が付いていて、射撃場ではすばやく下ろして構えます。

日本の主な会場は、札幌市の西岡バイアスロン競技場です。2026年3月には、ここで第62回の日本選手権が開かれました。夏にはスキーの代わりに車輪の付いたローラースキーを使う夏の日本選手権も、同じ会場で行われています。1998年の長野五輪では、野沢温泉村のバイアスロン競技場が会場になりました。日本の選手の多くは、自衛隊に所属しながら競技を続けています。

日本のバイアスロンの歩み

日本は1964年のインスブルック大会から、2022年の北京大会まで、16大会続けて五輪にバイアスロンの選手を送り出してきました。しかし2026年のミラノ・コルティナ大会では出場枠を取ることができず、連続出場が途切れました。日本バイアスロン連盟は、繰り上げでの出場もかなわなかったと発表しています。

2018年平昌大会の代表で、2度目の五輪を目指していた立崎幹人(自衛隊真駒内)は、2026年3月に現役引退を発表しました。日本のバイアスロンは、次の世代の選手を育て、出場枠を取り戻すことが大きな課題になっています。

2026年ミラノ・コルティナ五輪の結果

五輪のバイアスロンは、イタリア北部のアンテルセルバ(アントホルツ)で2月8日から21日まで行われ、11種目が実施されました。フランスが金6個を含むメダル13個を取り、ノルウェーが金3個を含む11個で続きました。リレーは男子、女子、混合の3種目すべてをフランスが制しました。

種目 金メダル
混合リレー フランス
男子インディビジュアル ヨハンオラフ・ボトン(ノルウェー)
女子インディビジュアル ジュリア・シモン(フランス)
男子スプリント カンタン・フィヨンマイエ(フランス)
女子スプリント マーレン・キルケイデ(ノルウェー)
男子パシュート マルティン・ポンシルオマ(スウェーデン)
女子パシュート リサ・ビットッツィ(イタリア)
男子リレー フランス
女子リレー フランス
男子マススタート ヨハネス・ダーレシェブダル(ノルウェー)
女子マススタート オセアン・ミシュロン(フランス)

地元イタリアのリサ・ビットッツィは女子パシュートで金メダルを取り、会場を大いに沸かせました。ノルウェーのストゥルラホルム・レグレイドは金こそなかったものの、個人種目で銀2個と銅2個、リレーで銀1個の合わせて5個のメダルを取りました。

2026-27シーズンの見どころ

W杯は2026年11月下旬に、フィンランドのコンティオラハティで開幕します。冬のあいだ欧州各地を回り、2027年2月にはエストニアのオテパーで世界選手権が開かれます。五輪で強さを見せたフランスとノルウェーの争いが、このシーズンも中心になりそうです。

よくある質問

銃を使う競技なのに危なくないのですか?

撃ってよいのは、決められた射撃場の中だけです。射撃場は審判が管理していて、的の方向以外に銃を向けることは厳しく禁じられています。

外すとどれくらい不利になりますか?

1発外すと、150メートルのペナルティループを1周走ります。トップ選手でも1周に20秒以上かかるので、1発の外れが順位を大きく変えます。インディビジュアルでは、1発で1分も足されます。

夏にもバイアスロンはありますか?

あります。スキーの代わりにローラースキーを使ったり、走って移動したりする夏のバイアスロンがあり、日本でも夏の日本選手権が開かれています。

日本で見られる大会はありますか?

冬には札幌の西岡バイアスロン競技場で日本選手権などが開かれます。W杯は欧州が中心で、2026-27シーズンの日程に日本の大会はありません。

解説の出典

バイアスロンのこれからの大会

日程(現地) 大会 開催地 案内
11月23日(月)〜29日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
コンティオラハティ(フィンランド) 公式の案内
11月30日(月)〜12月6日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
ホッホフィルツェン(オーストリア) 公式の案内
12月7日(月)〜13日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
ル・グラン・ボルナン(フランス) 公式の案内
2026年12月31日(木)〜2027年1月3日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
ポクリュカ(スロベニア) 公式の案内
1月4日(月)〜10日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
ルーポルディング(ドイツ) 公式の案内
1月11日(月)〜17日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
アントホルツ・アンテルセルバ(イタリア) 公式の案内
1月18日(月)〜24日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
ノベメスト・ナ・モラベ(チェコ) 公式の案内
2月7日(日)〜21日(日) IBU バイアスロン 世界選手権
男女
オテパー(エストニア) 公式の案内
3月1日(月)〜7日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
オーベルホフ(ドイツ) 公式の案内
3月8日(月)〜14日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
エステルスンド(スウェーデン) 公式の案内
3月15日(月)〜21日(日) IBU バイアスロン ワールドカップ
男女
オスロ(ホルメンコーレン)(ノルウェー) 公式の案内

バイアスロンの最近の結果

日付(現地) 大会 上位(表彰台) 出典
3月22日(日) BMW IBU W杯 バイアスロン 女子12.5kmマススタート 1位 リサ・ビットッツィ(イタリア)
2位 ハンナ・エーベリ(スウェーデン)
3位 テレザ・ボボルニコバ(チェコ)
公式結果
3月22日(日) BMW IBU W杯 バイアスロン 男子15kmマススタート 1位 ヨハンオラフ・ボトン(ノルウェー)
2位 フィリップ・ナブラート(ドイツ)
3位 エリック・ペロ(フランス)
公式結果
3月21日(土) BMW IBU W杯 バイアスロン 女子10kmパシュート 1位 ハンナ・エーベリ(スウェーデン)
2位 ジュリア・シモン(フランス)
3位 エルビラ・エーベリ(スウェーデン)
公式結果
3月21日(土) BMW IBU W杯 バイアスロン 男子12.5kmパシュート 1位 ストゥルラホルム・レグレイド(ノルウェー)
2位 エリック・ペロ(フランス)
3位 エミリアン・ジャクラン(フランス)
公式結果

複合・持久系のほかの競技

スキーオリエンテーリング・スキーアーチェリー・ウインタートライアスロン・ウインターデュアスロン・冬季五種競技(マスターズ等)・パラバイアスロン・スノーシュー・バイアスロン・スキー&ゴルフ・パラ冬季トライアスロン/デュアスロン

複合・持久系の競技をまとめて見る

出典

競技の情報の確認日:2026-10-16・大会の情報の確認日:2026-10-17。日程は開催地の日付です。変更があるため、出かける前・見る前に公式の案内をご確認ください。

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